華やかな香りと優しい口当たりがご堪能いただける個性派の大分むぎ焼酎。 手造り麹・三段仕込み・低温発酵・常圧蒸留にて仕上げた逸品です。
日本酒の蔵として出発した南酒造では、焼酎もほとんど日本酒と同じ行程で造られます。また他社では通年製造するのが常識の焼酎でも、ここでは「寒が締まると味も締まる」という5代目の信念から、一年の半分しか蔵を稼動させません。
味の決め手は、日本でここにしかない高さ10mの特殊な縦型の蒸留機。比較的重い苦みを多く下に落とすことで、端麗かつすっきりとした独特の味わいを出しています。

昔、ある親孝行の百姓の若者がいました。日照りで凶作の年、年老いた母親に食べさせてあげたい一心で、つい他人の家に米を盗みに入り、つかまってしまいます。事情を話し、許しを乞う若者に、家の主人は、酒を一升枡で10杯呑めば許してやろう、と言います。若者は酒を呑み始めますが、9杯目で限界が来てしまいました。困った若者の前に神様が現れ、「孝行息子のために、10杯目は私が呑んであげよう」と、10杯目の酒を呑み干しました。こうして若者は許され、酒のうまさに感心した神様は皆に褒美をあげました。以来この神様は「とっぱい(十杯)様」と呼ばれて地元の人々に親しまれました――
これは、南酒造の地元・安岐に伝わる昔話です。「とっぱい」はこの神様にちなんで命名されました。